<あらすじ>
薬局強盗を繰り返す麻薬常習犯のボブ。いい気になってぶいぶい言わせていたが、ある時、仲間の中毒死をきっかけに人生に不安を覚え始め、仲間と別れ、一人更生の道をいくことに。
<多分ここが面白いところ>
・実際に、麻薬常習犯がどうやって薬局強盗をするのか、何を盗むのか、盗んだものをどうするのか、細部まで作り込まれている。また、麻薬中毒者のいかれ具合や、追いかける側の警察の陰惨さなども描かれている。この時代のいかれた麻薬中毒者がどんな感じで生きてたのか。一つのルポルタージュとして勉強になる。
・ハッピーエンドでもなければバッドエンドでもない。教訓めいたものが何一つない感じられないところ。後味は悪いけど、そもそも麻薬にはまった人に「麻薬にはまった理由」なんてないだろうし、原因も結果もないのだから、物語にオチがないのも必然なのかなあと言う気がしました。「不条理」っていうのかな。ドラッグにはまった奴の人生なんてこんなもんだ、みたいな。
<印象的なシーン>
やっぱり冒頭のシーンかな。ボブのアップでモノローグが入るところ。一体何のシーンだかさっぱり分からないのですごくそそられました。最終的に撃たれて死にかけてるんだってのが分かるんだけど、そこに至ってもまだ本当の意味で更生した感じや、立ち直った感じがない(!)「救いようがない若者達」というテーマなら最高によく描けていると思います。
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