2015年1月23日金曜日

NHKドラマ「徒歩7分」が面白い(火曜午後11:15~11:45)

主人公は、32歳女性・依子(田中麗奈)。
仕事もない。彼氏もない。テレビもない。
基本、部屋の中でダラダラしている。
たまにやってくる妹にどうでもいい不満をぶつけ
たまに下の弁当屋に行って店員のくだらない話に付き合って
たまにずいぶん前に別れた彼氏の家をストーキングして。

かなり痛い女。

おそらく、引きこもりの主人公が
徐々に社会性を獲得する(関わりを広げる)、
その過程を描くドラマだと思うのですが、
今までのところ「今季最高」に面白いです。

特徴としては
・会話主体(まったく噛みあっていない・展開と無縁の意味のない話ばかり)
・テンポが遅い(撮影はアパートの徒歩7分圏内・基本長回し)
・ドラマチックなことが何も起こらない

でも、面白い。

何でだろ?
自分なりに考えてみました。

・噛みあわない会話・意味のない話が、コミュニケーション不全の現代社会っぽくて、逆にリアル
・テンポが遅いせいで、なんか、見入ってしまう。イライラするんだけど、なんか、気になっちゃう。
・ドラマ性がなさすぎて、この先どうなるのか、展開が全く読めない。
という感じでしょうか。

基本的に今のドラマは
・できるだけ伏線を貼りまくる
・カットを細かく割ってテンポをあげる
・冒頭から、これでもか、これでもかとドラマチックにする
なので『徒歩7分』はその真逆を行ってることになります。

どっちがいいとか悪いとか、そういうことではなく、
逆を行ってる分だけ、やっぱり見入ってしまうのかもしれません。

とりあえず3話で、
ようやく主人公に「一人は嫌だよ」
と本音を言わせることに成功しました。
この先、どうやって立ち直せるんでしょうか。
過程がものすごく気になります。

脚本は前田司郎さん(五反田団主宰)。
今まで知りませんでしたが、
芥川賞候補にもなった著名な方なのですね。
これは読まねば。うわ、同い年だ。

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