もう放送は終了してしまいましたが、
フジテレビの深夜に放送していた「戦う女」が
ものすごく面白かったです。
「戦う女」は
「女性のパンツ(下着)」にまつわる
女性ならではの葛藤を描いた、
1話完結(30分)のオムニバスドラマ。
※リトルモア発刊の小泉今日子さんのエッセイをもとに、
広告クリエイターとして著名な高崎卓馬さんが
企画・脚本を務めているそうです。
http://www.littlemore.co.jp/tatakauonna/
ストーリーは門脇麦さん演じる下着店に、様々な女性がやってきて
「自分に合った下着を探す」という件から展開していきます。
たとえば、ちょっと内気な中学生女子が、
塾のイケメン講師に振り向いてもらうために
初めて自分で自分の下着を買いに来たり。
たとえば、恋人との同棲生活に鬱屈した保母さんが、
勤め先の上司との大人の恋愛に憧れて、
恋人に内緒で黒いレースの下着を買いに来たり。
根っこにあるのは
「女性は下着を経て、成長していく」という大きなテーマ。
下着で、自分を変える、理想の自分を手に入れる、自分を表現する、
と言うのは男には理解できない部分もありますが、
「今の自分に納得できず、
理想の自分にちょっとでも近づきたいけど、
具体的に何をどうしていいかよく分からないし
自分を変えることには不安がある」
という気持ちは男女共に同じ。
だから、ちゃんと共感できます。
毎回、女性の下着姿のシーンがあるのですが
セクシャルな感じは全くありません。
第3話で、主人公が一生懸命選んだ下着を、
がっつく上司に一瞬で脱がされる(ガバって)
というシーンがあるのですが、
それもエロさとか全くなくて、
むしろ、コミカルで、同時に
「人生って残酷だな」って思いました。
切なくて、面白い。
面白くて、切ない。
そんなドラマです。
余計な台詞がほとんどなくて、
一つひとつの映像がものすごいキレイで、
しかもキレイなだけじゃなくて、
「これはきっと、こういう気持ちを表現しているんだろうな」
なんて深読みさせるようなイメージがあって、
テレビドラマというか、映画を観ているような感じ。
さすがは、高崎卓馬さんです。
僕は以前から広告畑の人が「伝える力」を活かして
本気でドラマを作ったら
絶対面白くなるって思ってましたけど、
やっぱりその通りでした。
30分でも、これだけのものが作れるんだよなー。すごい。
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